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血友病のお子さんをお持ちになられるご両親へ

血友病とともに

気持ちと行動 家の外での生活

日常のケア

ご両親の多くは仕事や成長の課程で、お子さんを幼稚園や保育所に預ける必要が出てきます。お子さんの血友病について幼稚園や保育所と話し合いましょう。保育士や先生はあなたの依頼を守れる信頼の置ける人物である必要があります。十分に話し合った上で必要な情報を記入して保育士に渡すようにしておきましょう。(参考までに記入フォームがあります。)

次のことを行ってください

  • 出血の時、保育士が何をすべきで、どんな兆候を見るべきか知らせましょう。
  • どんな運動を避けるべきか保育士に話をしましょう。
  • 疑問があったら必ずご両親か血友病センターに連絡するよう保育士にお願いしてください。

困った時にどうするか

困った時の対処方法は人によって異なります。家族、祖父母、親戚、近所の方や友人などに相談される方が多いと思います。核家族の場合は、夜間に病院に行く時にどうするかなどについて、あらかじめ話し合っておくとよいでしょう。最近では、祖父母が離れている場合も多く、そのような場合に頼りになるのはとなり近所の方かもしれません。また医学的なこと、子育てに関することについて、次の方と相談できます。困った時に一人で抱え込まず、声をかけてみてください。相談をしても適切な答えがない場合もあるかもしれませんが、日頃から話ができる人を作っておくのも大切と考えられます。

病院の看護師、主治医

  • 病院のソーシャルワーカー(もしいない場合には、ソーシャルワーカー協会に問い合わせをして、近隣のソーシャルワーカーを紹介してもらう)
  • 地域の保健所、保健センター・病院の保健師
  • ボランティア(地域の社会福祉協議会やNPO相談センターに相談してみる)
  • 友の会のお母さん方(近くに友の会がなければ、遠方でも友の会に連絡をとってみたり、また看護師などから血友病のお子さんを育てたお母さんを紹介してもらう)
  • 血友病患者さまによるウェブサイト

サマーキャンプに参加してみよう

サマーキャンプは、血友病の子供達や家族のために各地域で開かれています。目的は親睦や自己注射や家庭注射導入などですが、キャンプにより少しずつ異なります。ご両親は成長した子供達をみることで励みとなり、たくさんの情報を得ることになるでしょう。何より子供達同士が接することも大切であると思います。機会があれば近くのキャンプに参加してみるのもよいでしょう。宿泊が無理であれば、日帰りの参加ができるか問い合わせてみてください。対象を兄弟姉妹まで広げて、血友病児の理解に努めているキャンプもあります。

主催:静岡血友病相談センター
時期:7月下旬
連絡先:静岡県立こども病院、内科外来看護師、血液腫瘍科
電話番号:054-247-6251
ファックス:054-247-6243
E-mail:wbs01480@mail.wbs.ne.jp

サマーキャンプについては主治医や友の会にお問い合わせください。

「サマーキャンプお世話になりました。」

初めて親元を離れての生活で、大丈夫かな?と思いつつ送り出したサマーキャンプでした。でも、親が思うより子供は成長しているようです。そんな風に感じました。今回のサマーキャンプで感じたことをメールさせていただきました。親になって、この病気と向き合い、受け止め、最善を尽くしてきたつもりですが、子供は子供なりに受け止め、私達以上に真剣に病気に向き合っていると感じました。当事者である彼達は年齢に関係なく、私達が心配するまでもないくらいに、病気に向き合っています。私達はそのサポートをしていけば良いのだと思いました。今回のサマーキャンプで子供が自己注射の勉強をしている姿をみて感じた私の感想です。本人からは『まだ早かったかな???』などと帰りの車で話してましたが、サマーキャンプ後の家での輸注では、私が傍についてアドバイスさせてもらったり、少し手伝ったりしていますが、今の所自分で注射し、成功しています。決して早くなかったのでは?と親の立場からは思うのですが...。8月に包括外来に伺います。先生、もしSを見かけましたら話を聞いてくれますか? 本人はとっても自慢したいようです。(笑)先日、Sに同じ病気の友達の中にはキャンプ(自己注射)に参加が嫌だ!って言ってる子がいるんだよ。Sはすごいね!と話したところ『どうして嫌なの?』と聞かれたので、『まだ早いって思ってたり、恐かったりするのかな~』と私が言いましたら、『ちょっと勇気を出せばいいのに』と言っておりました。『Sはどうして勇気が出せたの?』と聞きましたら、『お母さんに、カッコイイところを見せたかったから!』と笑いながら答えてくれました。

Sくん9才のおかあさん

就学時にどうするか

基本的には、どこの保育園や幼稚園でも受け入れてくれる用意があると思います。ただ園の方針で、断られる場合もあるようです。入園の時には、園の先生にあらかじめ病気について説明をしておく必要があります。その時には保護者の方が説明に行かなくてはなりません。中には血友病のお子さんや血液疾患などの児を保育した経験を持つ保育士の方に巡り合う時もあります。もしスムーズに行かない場合には、医師の診断書があると園側の理解がより深まることもあります。学校の先生向けの冊子もありますし、我々も、男の子では頻度は少ないが誰にでもなり得ること、病気の特徴や注意点などを記した手紙を、ご両親のご希望に応じて渡しています。また、必要な場合には、園の先生に病院に来ていただき、医師より説明させていただくこともできます。もしお困りの場合には、地域や病院の保健師に相談をするとよいでしょう。

「がんばろ!」

卒業式の日に 浩くん12才

ぼくは、血が止まりにくい体質だ。一年生から六年生まで数回は、入院している。勉強についていくのも先生が手伝ってくれてやっとだ。入院して勉強におくれても先生は、いつもこう言ってくれた。

「おいつける。がんばろ!」

五年生のころ休みが多くてついていけなかった図形。六年生でも勉強した。ついていけなかった。回りの友達もいろいろ教えてくれた。

一年生のころ病気のことをいろいろ言われた。でも今は、何も言われない。みんなが病気のことを理解してくれてる。けがをしてしまったりしてもいろいろ手伝ってくれる。五年生のころぼくはみんなにあまえてるような気がしてしかたなかった。いやだった。でも今は、そんなことはないと思う。日常生活で困ることは何もない。それもみんなのおかげだと思う。けがをしてしまってもみんなこう言ってくれる。

「がんばろ!」

と言ってくれる。

六年間のぼくのささえは、家族、先生方、みんなのおかげだと思う。みなさんありがとう。

「お父さん、お母さんへ」

ぼくは、血友病なのに今まで育ててくれてありがとう。いろいろなこと教えてくれたりしたね。ぼくが病気だとしったときはどんな気持ちだったかはだいたいわかるようなきがする。でもぼくはお父さんお母さんを絶対うらまない。だってお父さんお母さんのおかげでいろいろな体験できたから。いろいろ覚えて注射したりしてくれた。ありがとう。手術のときいろいろな人がきてくれた。ありがとうございました。うれしいような、こわいような気持ちだった。手術が終わり目がさめたとき「お父さんは?」って言ったのにいなかったのはくやしかったけどお父さんきてくれてうれしかったよ。外はくしたときみんなでまっててくれてうれしかった。いつも心配かけてごめんなさい。でもだいじょうぶだよ。お父さんお母さんが大事に育ててくれてるから。あと今まで病院の先生方、小学校の先生方にもいっしょにおれい言わないとね。それから静岡一みじかい手紙でも書いたけど今までありがとう。お父さんお母さんが大事に育ててくれたから今ここにいるんだよ!みの回りのみなさんにもめいわくかけてるかもしれないけどすいません。お父さんお母さんみなさん今までありがとう。そしてこれからもよろしくおねがいします。

ちっちゃい子どもを持つお母さんへ

T.K.さん(20代)

出血をして安静にしているお子さんは、とても不安です。一日中布団の中にいてみてください。起きているのに動けないということは、たくさん考えてしまいます。かまってほしくて、甘えたり、わがままを言ったりします。そんなときは、いっぱい話してください。話す内容は、なんでもいいんです。お母さんの笑顔があって、話をきいてくれるだけで安心します。病気のことを話す機会があったら、すこしだけわかりやすい言葉で話してください。「病気なんだから」「しょうがないね」とか説得するのではなく、病気と友達になって上手につきあう方法を話してみてはいかがですか?

幼稚園・小学校に入る時期に

幼稚園や小学校に入学するときに、担任の先生や保健の先生に病気のことを話しますか。学校は、一日の活動時間のほとんどを過ごす場所です。病気が周りに知れることを恐れずに相談してみてはいかがですか。先生は、きっとお子さんの味方になってくれるはずです。自分の時は、小学校の入学を認めてくれない教育委員会に地元の病院の先生が、母と一緒に教育委員会に掛け合ってくれたそうです。幼稚園の入園の時にも園長先生が、病院まで病気の事を教わりに来てくれたそうです。血友病は特別な病気ではありません。ちゃんとした知識と対処をしていれば普通の子と同じ生活が送れるのです。この知識と対処を理解してもらうためにも一度話してみてはいかがですか。私は、周りのたくさんの人に支えられて生きてきました。よき理解者に恵まれてきたと思います。その理解者を作る一歩を踏みだしてみる勇気をもってください。

小学校に通う子どもをもつお母さんへ

病気だからといって、スポーツを控えさせていませんか?外で思いっきり遊ぶのを禁止していませんか?小学生の1日は、大人の一週間と同じくらいの価値があります。なんでも経験をさせてあげてください。野山を走り回ってもいいじゃないですか。体育でサッカーや剣道をしてもいいじゃないですか。出血をしたら子どもは、何をどこまでしたら出血するかということを学びます。出血を恐れてなんにもしなければ、一人で歩けない子どもになってしまいます。自分の中で、「これがだめ」「これ以上は出血する」を理解することが、将来の宝物になると思います。「ど~せだめだから」「やりたいけどあきらめる」って気持ちになるほうが、よっぽど子どもの将来の目を摘んでしまいます。遊びのなかの発見、経験はそのときにしかできないことなのですから。

中学にかよい始めた子どもをもつお母さんに

中学にはいると部活も始まり、自分の意志で決定することが増えてきます。病気の事を理解し、自己注射をしていると思います。活動量が増え、出血も頻繁になるかも知れません。でも、それは、自己責任なのです。子どもに任せて見守ってください。親が思う以上に子どもは、病気の重さを理解しています。頭部の出血、腹部の出血などが命に関わる重大なことも…。早い時期に出血を発見することが、早く治る一番の方法であることも。小学校の頃は、注射がいやで出血を隠してしまうこともあるかも知れません。それは遠足などの学校行事に行きたいからとか子どもの思いが隠れているんです。その隠れた部分も理解してあげてください。

大人になるにつれ…

好きな人ができる頃です。もう血友病が遺伝子の病気ということも理解してると思います。でも、そんなことは、関係なしに人を好きになるんです。自分で悩んで解決する方法を知っています。血友病の子は、病気の苦しみや、周りの人の優しさを知っています。そのことが、他の子どもに対しても思いやりの気持ちがある子に成長していると思います。今まで病気と向き合い、受け入れてきたことは、大きな財産に変わっていると思います。自信をもって、見守ってあげましょう。それでこそ病気を含めて理解してくれる人が現れてくれると思います。(たぶん…)

最後に…

血友病は、特別な病気ではありません。たくさんある病気の中の一つの病気なのです。普通に生活をしても全然平気なのです。出血をしても注射をしてください。病気のことでちぢこまる必要なんてないのです。出血することも経験、遊ぶことも経験、すべてが宝物なのです。小さな傷からの出血…自分一人の力で止めることができないけど、大切な体なんです。健康に生活ができているんです。今まで、たくさんの人に支えられて生きてきたんです。きっと、病気を受け止めてくれます。不安や悩みは、必ず出てきますが、一緒になって話して、一緒に歩いていきましょう

学校

学校に行くのはあと何年か先でも、あなたは不安に感じているかもしれません。普通学級に行き、他の子供と一緒になることでお子さんは多くのことを学ぶのです。こうして普通の生活を送ることができるのです。

学校と上手く付き合うために

  • お子さんの担任の先生、校長先生、保健の先生、そして体育の先生に面会し血友病に対する理解を深めてもらいましょう。血友病であることやその治療、息子さんができること、できないことについて話し合ってください。
  • 学校での出血にどう対応したらよいか先生方と決めておきましょう。
  • 緊急処置の仕方は他のお子さんに対するのと同じでも、頭、首、のど、あるいは腹部に外傷がある場合はすぐにお母さんに連絡することを必ず守っていただいてください。
  • 学校の先生方と話してもらえるよう主治医の先生に相談してみましょう。

あなたの仕事

あなたの会社にお子さんの状態と、関連事項について知らせることが必要なこともあります。お子さんを治療に連れて行くか、因子を投与するために職場を離れなくてはいけなくなるかもしれません。会社を留守にして失った時間をどうするか、解決法を考えましょう。主治医や血友病治療センターのスタッフが雇用者に話すこともできます。雇用側の人事部に、子供が病気の際の遅刻・早退における取り決めについて問い合わせてください。会社に病気を説明する手紙も用意されています。

血友病について周りの人に語る

あなた自身のお子さんの血友病に対する思いを乗り越えた後、周りの人にはどう話したらいいだろうと思うかもしれません。繰り返しになりますが、病気についての誤解や恐れを解消するには、他の人を教育するのが一番の方法です。お子さんの血友病に対してポジティブな態度を持ち、説明を厭わないことを示しましょう。このようにポジティブな姿勢で病気について話す姿をお子さんに見せることは、大きくなってから他人にどうやって話せばいいか教えることになります。

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