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  1. 第4章 インヒビターとその治療

第4章 インヒビターとその治療

資料集

はじめに

血友病A患者さんにくり返し第VIII【はち】因子製剤を投与した結果、第VIII【はち】因子に対する抗体(インヒビター)が発生することがあります。血友病Aの患者さんのうち、インヒビターを保有する率(有病率)は国内では4.8 〜6.5%と報告されていますが、第VIII【はち】因子製剤を注射したことのない患者さんにおけるインヒビター発生率は、重症型の患者さんの21 〜32%と報告されています。血友病Bの患者さんも第IX【きゅう】因子製剤をくり返し投与した後、一部の患者さんで第IX【きゅう】因子に対するインヒビターが発生することがあります。日本での有病率は3.5 〜5.2%と報告されています。インヒビターが発生すると通常の凝固因子製剤の止血効果は著しく低くなり、治療法を変更しなければならなくなります。

一般に、インヒビターの患者さんの急性出血もしくは手術時の治療として、インヒビターにより働かなくなった第VIII【はち】(IX【きゅう】)因子を迂回して止血を図る「バイパス止血療法」と、血漿の中に存在するインヒビターを中和し、さらに止血レベルに達するように大量の第VIII【はち】(IX【きゅう】)因子製剤を投与する「中和療法」とがあります。また、インヒビターをなくすことを目的とした「免疫寛容導入(ImmuneTolerance Induction ; ITI)療法」という治療法があります(表1)。

※下の図はクリックしていただくと拡大画像をご覧いただけます。

注意!!

インヒビターは、いつ発生するかわかりません。
また、今まで長い間製剤を投与してきて発生しなかった患者さんにも突然発生することがあります。必ず定期的にインヒビターの検査を受けましょう。

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